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…………
「もう、大丈夫なんだ?」
「え?」
「少しは認めてくれたということかな……」
「なにがですか?」
「あぁいや、ほら、さっきみたいに身体が警戒していないな、と」

「あ、あれだけされたら緊張とかできません」
「私が問題にしてるのは、君個人の生存確率だ!」
「えーと」
「…………」



「あ、つまり俺が心配ってこと?」
「そう言ってるだろう!」
ワゥがにこりと笑う。
俺はその頭を撫でた。

「あふ……」

「ま、ワゥが元気でよかった!」
「うん、ボク元気!」
「あ、あともう一つ」
「はい?」
「クリフさん、は止めてクリフ、にしようぜ」
「は、はい……く、クリフ……さん」
「おいおい」

「だ、だめです……その、恥ずかしくて……」
「ほんと負けず嫌いだな、おまえ」
「あなたなんかに負けっぱなしなのは、耐えられないだけよ」

「オーケー、俺の負けだ。一個言うことを聞こうじゃないか?」
「え?」
「一つ命令していいぜ?」


「じゃ、じゃぁ……」
ミゥはちょっと脅えているけど抵抗はしない。
そのまま、足の裏に手を滑り込ませて、ゆっくりと持ち上げる。

「あ、あ、あの! あのぉ!」

「え?」

「は、恥ずかしいですっ!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
「なんだい?」
「こ、この位置は良くない」

ルゥは必死で顔を背ける。

「顔が、その、見える」
クリフォードにまっすぐ話しかけられて、ワゥはびくりと震える。

「おまえは、どう思ってるんだ?」
「ボ、ボク、わるいこと、しました……」
「そうか……じゃあ、お仕置きは?」

「ボクに、お仕置き……してください」
「お、おう!?」

「あの、ま、間違ってたでしょうか……」
「い、いや、その……」
「男の人って、こういうのがいいんですよね?」

「あぁ! 全くその通りだ」」
「ちょっ! どこ潜ってるのよ!」

ゼゥのスカートの中に首を突っ込む。

「や、やめなさい!」
「うぐぐ」

ゼゥが両の腿を閉じる。結果、俺の首が締め付けられる。


死ぬ。本気で死ぬ。
俺は英雄ってガラじゃねぇ。

みんなに感謝してもらえるのは嬉しいが。
何が正しくて何が悪なのか、俺にはまだわからねぇ。
「ひどい男だね。まあ……今度はこっちの番だよ」

そう言うと、ユーラは俺の肩を押して、
背後にあるクッションに横たわらせた。

「あんたのだって、こんなに固くなってるじゃないか」
「り、リリィちゃん? な、なにかなぁ?」

「だからぁ〜、お手伝いするんですよー」

目がうっとりととろけ、
口元はいたずらっ子な笑みを浮かべている。
小さな小さな人の努力が、
長い年月を経て重なって
やがて、大きな流れを作る。


人はそうやって運命と闘っていく。
暗い夜の底の中で女が立っていた。
その周りには、無数の獣たちが、かしずいている。



静寂。
──戦いが、はじまる!──

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